大判例

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東京地方裁判所 昭和55年(ワ)10309号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【説明】

当事者間に争いがない請求原因一項は、次のとおりである。

原告は、昭和五〇年五月一七日、被告に対し、別紙物件目録記載の建物(以下本件建物という)を、左記約束にて賃貸するとの賃貸借契約を締結した。

1 賃貸借期間 昭和五〇年六月一日より同五五年五月三一日まで五年間。

2 賃料 月額金八万円。

3 支払方法<略>

4 保証金<略>

5 更新料 賃貸借期間満了の際、更新料として、新賃料の五か月分を原告に支払う。

【判旨】

五そこで、本件建物賃貸借契約における前項一項の更新料支払の合意の効力について判断するに、当裁判所は、右合意が一方的に借家人に不利な特約であるとは断定できず(借家人としては、約定の更新料を支払うことにより、更新拒絶に伴う明渡請求等の紛争を免れ、更には更新前の契約と同じ賃借期間が確保されるといつた利益を得る)、その額が相当である限りその効力は否定できず、実質的に借家法六条に反しないものと解する。

しかして前記鑑定は、本件建物の近隣における更新料については、不払賃料の一ケ月分が標準であると認定しているところ、当裁判所もこれを妥当と解するものである。しからば更新料につき、支払賃料の五ケ月分とする前記合意は、通常支払われる一ケ月分の限度で有効とすべきである(弁論の全趣旨に照らせば、右特約をもつてただちに全部無効とするのは相当でない。)。

(根本久)

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